· 

「大人のねらい」と「子どもの願い」にズレがあったら、さっさと「大人のねらい」は手放そう~!

横浜市内の保育園で、年長さん、最後の美術あそびの時間です。

 

子ども達がやりたいことを選び、遊びつくせるように

テーマや出来上がりを決めずに

絵の具やインク、段ボールを持ち込みました。

 

一応、「こんなふうに、こーいう事したら、こーーなっておもしろいよ~」

と提案してみたけれど、

子ども達は、自分のやりたいことにまっしぐら。

 

絵の具を手に塗る、大きい段ボールで自分のスペースを作る、廃材でロボットを作る

小さい作品を丁寧に作る、インクで遊ぶ、インクの1色1色を確かめながら塗る

 

などなど

隣の人が何をやっているか、とか

大人が何を求めているか、などは全く考える様子もなく

 

それぞれが「自分が何をやりたいか」で手を動かして、何かを創り続けます。

その後、保育士の先生と振り返ってみたら

「大人のねらい」と「子どもの願い」の、ズレが見えてきました!

 

大人は

こうなってほしい、これができるようになってほしい、こんな作品を作ってほしい、等々

「ねらい」や「目標」を持って、そのための環境を作るけれど

 

子ども達は、こちらのねらい通りには、やってくれないね。

 

材料や環境を細かく設定して、選択肢を狭めるよりも

子どもが選べる余白をもって、

ゆる~く設定すれば、子どもは自分の興味関心のアンテナを

ピピピっと動かして、自分がやりたいことを選んでいく。

 

「大人のねらい」と「子どもの願い」にズレがあったら

早々に「ねらい」は手放して、

「子どもの願い」について行こうーーー!

 

だって、好きな事、興味がわいたことに没頭する、子どもたちの眼差しと

満足した表情が、全然違いますから✨

大人も、どうにかさせよう、とイライラせずに

一緒に楽しんだほうが、いいじゃないですか💛

 

大人のねらいに当てはめなくても、

自分に必要な物事を選び取って、体験していきます。

 

今、自分に必要なことが、自分のアンテナに引っかかる。

今、その人に必要なことに、興味がわく。

それは、ビタミンが足りなくなると、果物が食べたくなるように、自然のながれ。

だからこそ、心が動き、体験が焼き付いていく。

 

いろいろなことをやってみて、発見し、作ったもので遊び、

最後は、ボンドが固まるとどうなるのか、の実験に夢中になっていました。

自分が主体となって、遊びつくした子ども達。

 

これからの人生も、自分が主人公となって、

自分で選び、決めていけるたくましさを感じます。

 

ご卒園おめでとうございます。