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新しい価値を創造していく、子ども達の力

横浜市の保育園での美術あそびの時間。

 

廃棄予定の絵本と、空き箱でコラージュする提案をしました。

ひたすら昆虫や恐竜を切り抜く子、箱で立体を作る子、箱も絵本も使わずに、ただ絵を描く子、など

それぞれが好きな事を自由にやり、心穏やかに遊びました。

最後は絵の具と洗濯のりとお花紙などを混ぜた、ドロドロぐちゃぐちゃ遊びになりました。

このドロドロの感触がめちゃくちゃ気持ちいいのです。

温かさ、冷たさ、ぬるっとした感触に

五感が開いていく、安心感に包まれる感覚。

とても原始的な、大事な感覚。

 

私も実験してみたのでこちらをご参照ください。

絵の具を混ぜるのが好きな理由

子ども達は材料の、本来の使い方ではないことを、どんどんしていきます。

大人の中に「使い方がちがう」「もったいない」などの気持ちが生まれます。

でもその事で、その先の創造性を止めてしまっているのではないか?

 

大人にとっては無駄でも、子どもにとっては、とても有意義に使っている場合もある。

絵の具の中に混ぜ込まれたお花紙も「大事に混ぜてますけど?」なのかもしれない。

「正しい使い方」という枠で、新しいものを生み出す力を止めてしまっていないか?

そもそも正しい使い方って誰が決めるの?メーカーの人?

 

ただ大人は、ケチケチ人間になってほしいわけじゃなくて、モノを大事にしてほしいだけ。

じゃあ、モノを大事にする心ってどうしたら生まれるの?

大人に言われたら身に付くもの?使い方や量を制限したら身に付くもの?

自分だったら、どんな時にモノを大事にしたくなる?

 

「そのモノの価値を知った時」に大事にしたくなるなあ。

 

例えば虫。

もて遊んでいるうちに動かなくなる。今まで動いていたものが、ただの物質になる感覚。

そんな体験を積んで、命を知っていく。

 

例えばセロテープ。付けるという価値では必要な分だけを、切って使ってほしい。

ある保育園で、セロテープだけで作った、ガラスの靴を見たことがあります。

あれは使い方と量を制限していたら、生まれなかっただろう、と想像されます。

もしかしたら作者は、セロテープさえあればなんでも作れる、と思ってるかもしれない。

セロテープの可能性と一緒に、自分の可能性を無限に感じているかもしれない。

それはセロテープを無駄にしているのだろうか?

セロテープの価値を知るどころか、新しい価値を生み出した、のではないか?

 

そうは言っても、「もったいなーーーーい!」って思うときもある。

保育士さんたちと対話をしたけれど、答えは簡単に出ません。

でも、むやみに「もったいない」「ダメ、やめて」と言うことはせずに

子どもが何を見て、何を感じているのかを見守りたい。

大人の価値観を当たり前と思わずに、問い続けたい。

 

ただ、存分に素材を使ってそのモノを知り、新しいモノを創り出していく体験が

モノを大事にする気持ちを生むような気がします。

 

子ども達は、捨てられる絵本や空き箱を使って

「価値を知る」を飛び越えて、「新しい価値を創造」しているなあ✨

と思いながら眺めていました。


子どもの、その姿は何でだろう?どうして大人はこう思うんだろう?

こういう、ちょっと生まれた疑問を、参加者みんなで対話して

子どもの本質や、自分の願いを、見つけていきましょう✨

 

親子で一緒にアートで遊んで、対話をしながら

子育てを楽しくするヒントを見つけるワークショップはこちらです✨

<親子で感覚アートあそび & 対話の時間>

11月29日(日)

10:00~13:00

洋光台CCラボ

JR京浜東北線洋光台駅徒歩2分