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子どもが黒く塗りつぶすのは、心配ですか?

都内の保育園で美術の時間。

雨や雷の音を聴きながら描きました。

 

最初は墨を飛ばして、雨のように描く提案だったけど

 

画面を塗りつぶしていく人が、1人、2人…

どんどん増えていく・・・!

 

心の中では

「わーーー塗りつぶしてる!」って思うんだけど

見守ってみる。

 

やけに楽しそうに、塗りつぶしていく子ども達。

確かに光沢のある、真っ黒な画面は魅力的!

潔くて、なんか気持ちいい。

 

その上に金や赤の絵の具をのせていく。

 

出来上がってみると、なんとも渋い色が生まれ

見る人によって、いろいろなものが見えてくる。

幻想的でもあり、生き生きとした画面になりました! 

黒く塗りつぶすことを、心配する考え方もあるけれど、

たいていの子ども達が、塗りつぶします。

その時の子ども達の顔は、生き生きとして楽しそうです。

歌なんか歌いながら、ルンルンるん♪と塗っていきます。

墨の黒い世界を、味わっているように見えるのです。

それに色が白だったら、気にならなくない?

  

それよりも、子ども達は

遊ぶように塗りつぶし、

自分の感覚と相談しながら、画面に働きかけています。 

遊ぶこと、表現する事の境目がなく展開していく。

 

アート、表現とは、きれいな色や形で、対象をそれらしく描き、作り、表すことではなくて

心が動いて、衝動や問いが生まれて、やってみて、確かめる。

そして、自分なりのOK!を見つけていくこと。

 

そう思って、子ども達の表現活動を見ていると

想定を超える行動に、ワクワクしてきます。

みんなが終わって、片づけている中で

黒く塗りつぶすのではなく

目の前の画面を見つめ、自分の感覚と相談しながら

画面に働きかける人が!

 

自分の線を描き、一筆一筆大切に塗っていく。

思わず、「日本画の大先生ですか?」と言いたくなるお姿。

彼はいつも、こういう線を描きます。

彼の中にある線が、表出しているのだと思います。

その線がなんとも魅力的。

 

どの子も素晴らしいアーティストだなあ、と感心します✨

 

大人も同じことを体験してみたら、子どもの気持ちに少しでも共感できるのかも。

お母さん達も子どもと一緒に、アートで遊んで、対話しながら

子育てを楽しくするヒントを見つけるワークショップはこちらです✨

<親子で感覚アートあそび & 対話の時間>