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ケンカは他者の気持ちを知るチャンス!

こんにちは、アートあそびラボの苅部洋子です。

 

保育園の年長クラス、大きなダンボールを使って作って遊ぶ提案をしました。

 

物が大きいせいか、友人と協力して作り始めます。

そのうちに、各グループで作ったものを合体させます。

集団が生まれ、みんなで一つのものを作り始めました。

集団ができると、自然に力のバランスが生じてきます。

リーダーシップをとる人、指示される人、役割が生まれてきます。

発言力のある人に、気も使っています。

仲間に入れてもらえない人、思うようにいかなくて怒りだす人もいます。

今日は人間関係のいろいろな事が起こっています。

 

6歳の彼らは、自分の世界から成長し、他者と関わっていく世界の入り口に立っています。

 

そんな彼らに、私たち大人ができる事は何でしょう?

保育士の先生方と対話を重ねました。

 

仲間に入れたくない、貸したくない、謝りたくない。そういう気持ちもあって当然。

力の強弱も均等にならす必要はない。泣いている子が弱いわけでもない。貸せない子が悪いわけでもない。

大人が〇×をつけて、裁いてしまっては、

自分たちで解決する機会を奪うことになる。

トラブルが起きないように、ルールを決めたりしては、

他者の気持ちを知る体験ができない。

 

喧嘩やトラブルは

嫌な思い、相手が悲しむ姿、ちょっと感じる罪悪感。など、いろいろな事を体感します。

言葉で、自分の気持ちを表現する必要も生まれてきます。

そうしないと、自分がどう感じているのかを知ってもらえません。

それらの体験を重ね、

他の人には別の感じ方、考えがあるのだと知っていくのでしょう。

 

喧嘩やトラブルは、他者の気持ちを知るための、絶好のチャンス!✨

 

大人が裁判官になって、解決してしまったらもったいなー--い!

もちろん、安全を考慮して見守る。

子どもがSOSを出してくるまで待つ。

必要があれば、複雑な気持ちを通訳してあげる。などなど、

私達にできる事は、消極的に、距離を持って見守ることかもしれません。